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Mina's column

フランク・ロイド・ライトな一日

前回に続き、フランク・ロイド・ライトにまつわるお話をもうひとつ。

 

「せっかくだったら若いスタッフ達が楽しめて勉強にもなる企画を立てよう!」
そんなBoss(林)のひとことから、今回の社内オリエンテーションの計画が始まりました。

 

これまでも北欧家具の展覧会や安藤忠雄展など、機会がある度にスタッフ皆で訪れるいわばエムズの遠足を行ってきました。勉強のためと堅苦しくならないように、林とレク隊長の野口が美味しいランチまで吟味して、いつも学べて楽しめる内容を計画してくれるのです。

 

今回は桃の花がほころび始めた3月の始めに、汐留で開催されていたフランク・ロイド・ライド展に皆で行ってきました。建築界では最も有名な巨匠の一人ですが実は色々と知らないことも多く、また今回の展覧会でエムズデザインの設計との共通点も沢山みつけることができました。
それもそのはず、林はプロフィールの好きな建築家にフランク・ロイド・ライトの名を挙げているほどです。

 

その共通点とは…
・自然に学ぶことが重要。それは形を真似るのではなく、自然の原理を読み取ること。
・子供たちの教育を大切に考え、女性が働きやすい世の中を一早く唱えた。
・建物だけではなく、家具や食器など世界観の全てをデザインすることが大切と考える。
・建物の水平ラインを強調するために、縦の繋ぎのラインを消すデザインなどを工夫。
・平面図だけでなくパースなどの図面の見せ方、その建物が建った時に実際にどう見えるかにまでこだわる。
・常に新しいことにチャレンジし、新しい工法や考え方を提唱。
などなど、ざっと挙げるだけでもこのような感じです。

 

ライトは日本の浮世絵に魅せられ、建物だけでなく見る人が立っている手前に植物を描いたり、大胆な崖を見上げる浮世絵の構図を真似たりしたそうです。その建物をどう美しく見せるのか、実際にどう建っていたら美しいのか、全ての世界観を考え、ゴールから考えて図面を描く、いつも林が皆に伝えていることです。

 

このような具体的なことだけでなく、私たちが日頃大切にしている考え方、林が繰り返し説く考え方そのものの共通点をたくさん見つけることができました。
スケッチや図面の美しさに感動し、その考え方に共感し、とても有意義な展覧会となりました。

 

それぞれの感動を胸に、ランチは遠くに海を眺めながら美味しい焼肉をみんなで頂き、午後は実際のライトの建築を体感しようとのことで、自由学園明日館へ。

 

私は先月からの近い訪問となりましたが、昼間の明日館はまた違った表情を見せてくれていました。
飴色に輝く教室の床やゆらゆらと波打ったガラスはどこかノスタルジックで、背の高いの窓から伸びた光の中に、かつての女学生たちで賑わう様子が映し出されるような気がしました。

 

ひと通り見学をした後は、食堂にて楽しみにしていたティータイム!
Bossはみんなの為にと、お茶と焼き菓子付きの見学チケットを選んでくれていました。

 

実は自由学園は食育をとても大切にしており、当時から子供たちが当番制で給食を作っていたそうで、
これは時代が変わった今でも続いているそうです。
そのような精神を象徴するように、この食堂が校舎の中心に設計されています。

 

こんな歴史的建築の中でお茶を飲めるなんて、なんて贅沢なのだろう…と感激しながら中に入ると、
すでにBossはお気に入りの椅子に座って、嬉しそうな満面の笑みでパウンドケーキを頬張っています。

 

辺りを見渡すと、皆それぞれ好きな場所を選んで、窓からお庭を眺めたり、ライトのデザインした照明に見入ったりと、思い思いに今日のフランク・ロイド・ライトな一日を振り返っているようでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新築注文住宅・リノベーション・リフォームができる建築設計事務所

 

どんな家がほしいのか、わからなくてOKです!
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ご予算やご要望をヒアリングしたうえで、最適なプランをご提案します。

 

【設計ラインナップ】
#二重断熱の北欧住宅《モアナチュア》
#高級住宅ハイクラスライン《プロフーモ》
#あなただけのオリジナルを作りあげる《オリジナルス》

 

【地図・アクセス】
#表参道の設計事務所《R&D表参道設計室》
#所沢の設計事務所《オハナラウンジ》

 

 

 

自由学園明日館にて

夕刻の静かな暗闇の中、その建物はひっそりとそれでいて堂々と姿を現しました。

ここは池袋にある自由学園明日館。

かの巨匠フランク・ロイド・ライトとその弟子、遠藤新によって設計された建物です。

 

今宵は学生時代の友人達と、この明日館の講堂で開かれるギター、ヴァイオリン、チェロの演奏会にやって来ました。

もちろん演奏も楽しみなのですが、何よりこの空間で聴くことができるという特別感が今日の催しを更にワクワクとさせてくれます。

大谷石に囲まれた低い天井のエントランスを抜けると、勾配天井が高く吹き抜け、両脇には艶やかな木梁のラインが真っ直ぐに伸びてゆきます。

壁には食堂棟と同じデザインの幾何学模様の窓が連続的に配置され、どこか幻想的で教会のようにも感じるような厳かな空間です。

この講堂は今年で築97年目を迎え、他の中央棟、教室棟と共に国の重要文化財にも指定されているそうです。

 

ライトは当時、工費を抑えるために高価なステンドグラスを使用するのではなく、木製の桟をガラスに配してあの素敵な幾何学模様を表したそうで、ライトほどの巨匠でも工費を考慮したのかと思うと少し親しみが湧きます。そのような工夫がこの特徴的なデザインに繋がっているのですから、アイデアとデザインがいかに重要なのかと改めて感じます。(会社でも代表の林がいつも言っていることですね。)

 

 

実は私がまだ20代の頃、仕事でこの明日館の保存修理工事の図面に携わる機会を頂きました。ゼネコンによる耐震を含めての大きな補修工事のプロジェクトで、CAD図面を手伝いながら、まだ駆け出しの私にもこの緻密なデザインの美しさが伝わってきたのを今でも覚えています。

 

そして私がこの建物に懐かしさを感じた理由が、実はもうひとつあります。

それはまだ私が子供だった頃の特別な思い出で、今日明日館に足を踏み入れた途端にふっと記憶が蘇ってきました。

 

昔、私の叔母が住んでいた大田区のお家が遠藤新の設計によるものでした。

年代は経っていましたが、その印象的な佇まいは今でもはっきりと心に残っています。

玄関側から見ると平家のようにも見え、まるで木々に隠れているような控えめな印象なのですが、リビングに入ると勾配屋根に沿って天井がお庭へ向かって伸びやかに広がります。南側の大きな窓の外には遠くまで街並み続き、この家が高台に建っていることに気づかされます。

 

このダイナミックで気持ちの良い空間の変化に見惚れ、その光景は子供ながら私の心に刻まれました。今思えば、その空間構成やディティールは間違いなくライトの教えを引き継いでいたのだと思います。この家が私が建築を目指すひとつのきっかけとなったことは間違いありません。

 

私はこの家が大好きで、建築の学生になってからは、よく学科の友達も連れて泊まりにも行かせてもらいました。そして私が社会人になる頃、叔母たちは引越し、その後この家は取り壊されてしまったそうです。

静かに流れるアンサンブルを聴いていると、今はもう見ることも出来なくなってしまったあの素敵な空間や、楽しかった家族や親戚の笑い声まで蘇ってくるようでした。

 

一緒に行った友人達も家族のこと、昔のことなど色々と思い出したと話していました。

演奏会が終わってから外の風に触れ、灯のともったその美しい建物を眺めていると、この温かく懐かしい気持ちは、この場所が感じさせてくれたものだったのだと思わずにはいられませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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いにしえの教えに学ぶ

2024年を迎え、気持ちも新たに一年のスタートを切りました。

今年は暦の上では甲辰(きのえたつ)。

「成功という芽が成長していき、姿を整えていく年」なのだそう。

 

この前の甲辰は60年前の1964年、東京オリンピックが開催された年で、まさに日本が高度経済成長へ向かう始まりの頃ですね。

暦なんて一見このAI時代の日常にはあまり関係ないようにも思えますが、実は色々なことがこの暦の上に成り立っていることに気づきます。

 

斯く言う私も、元々はあまり信心には無頓着な方で、年に一度の初詣と苦しい時の神頼みくらいしか記憶にはないのですが、エムズデザインで沢山のお客さまの門出に立ち合わせて頂くようになってからその大切さを知ることになりました。

 

建築の世界では技術が進んだ現在でも、暦だけでなく昔から守られてきた色々なしきたりや慣習、例えば、地鎮祭や上棟式などの式典、着工の日取り決めや土地や間取りの方位方角、鬼門など実に数多くあります。

 

ご存知の方も多いとは思いますが、社長の林は実家が寺院のため、まさに子供の頃から暦や方位などをとても大切にして育ってきました。

それなので、日頃から神仏やご先祖様への感謝はもちろん、土地や自然をリスペクトし、星回りや暦などを当たり前のように日常に取り込んでいます。

 

もちろんそれは仕事の上でも、

新しく土地やお住まいを探している方には、方角や場の空気感を感じアドバイスし、建て替えで古屋を解体した方には、床鎮めと言って少し更地のまま日にちを空けることをお勧めし、間取りの方位や鬼門・裏鬼門にも目を光らせ、工事が始まる方には解体や着工に日の良い日付を選びます。

 

中には、そんなの必要ないとかスピリチュアルみたいで胡散臭いと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、自分のことを宇宙人と呼び、お客様のため、スタッフために月の満ち欠けまでをいつも気にかけている林を間近で見ていると、それはとても必要なことのようにも感じてきます。

 

どうせ迷信でしょと一蹴してしまう事は簡単ですが、実際に何十年も生活をする家の工事の時期や方位などに留意し祈願することには、居住者がより安心・安全に暮らせるようにとの意味が込められています。

林がそこにこだわるのは、それらがただの占いなどではなく、昔の人の知恵であったり、長年の統計学、環境学に基づくものだからなのだと教わったことがあります。

 

確かに家を取り巻く環境は自然の摂理に大きく影響を受けるので、実はそれらを全く無視してしまう方がとても不自然なことなのかもしれません。

 

他の設計事務所や住宅会社では、そこまで気にする所はほとんど無いのではないかと感じます。

こうして昔からの知恵をお借りしながら、現代に合わせて最適な住環境を作るエムズデザインは最強なのかもしれない、と少しだけ信心深くなった私は感じています。

 

エムズデザインは今年、創立35周年を迎えます。

現代では忘れられがちなことも大切に、信念を持って貫く姿勢は

創立当初から、そしてこれからも変わらないと信じています。

 

 

 

 

写真はbossブログより。そちらも合わせてお読みいただけたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

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この土地の記憶に

「そういえばね、家を片付けていたらお仏壇からこんな物が出てきたのよ」

 

まもなくご自宅の建て替え工事が始まるお客さまのお宅に、着工前のお打合せに伺ったときのこと。
奥様がそうお話しながら、時を経て黄褐色になった年代物の帳面を広げてくださいました。

 

長い紙を束ねたその表紙をめくると
「砂糖代 六円八拾銭」「ウドン代 三円二拾銭」
それは、昭和四年、おばあさまの代の家計簿だったそうです。

 

当時の暮らしぶりが伺えるような内容に私たちは興味深々で、
一緒に見せていただいた古いお写真と共に、
この場所で送られていたであろうその時代の日常を色々と想像しながら頁をめくりました。

 

そのひとつひとつから見えてくるもの、
今はその面影はなくとも、ここには確かに先代が築いてきた見えない軌跡が残っています。

 

それはこのお宅に限ったことではありません。

 

ある新築のお客様は、今は亡きお母様が大切にされていたお庭のみかんの木。
この木がリビングからよく見えるように大きな窓を取り付けました。

 

また、ある30代のご家族は、建て替えの際にお祖父様から譲り受けたお家の大黒柱を
ダイニングの一角のカウンターに残しました。

 

今までも幾度となく伺った大切な物語、その土地の記憶、
きっとその先に今のお客さまのお暮らしが繋がっているのだと思います。

 

それらの物語に敬意を払い、代々この土地を守ってきてくれた方々にも喜んでいただけるような
お家を建てねばと心に留めます。

 

形で残すことは難しいのかもしれませんが、
きっとその思いは家に表れると思っています。

 

お打ち合わせが終わる頃、奥様がもう一つ大切な物を見せてくださいました。
そっと取り出したそれは水晶のご印章です。
「こういうものは、その人が生きる証になるのよね。」と。

 

その小さく美しいご印章を手にかざすと、
澄んだ光の奥に、これから始まる新しいお暮らしがきらきらと耀いて見えるようでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あの頃の私へ、星に願いを

家にいる時間が長かったこの冬のお休みに、
何年も開けたことのなかった戸棚の整理をしました。

 

うっすらと埃を被ったその棚には、
古いアルバム、子供たちの成長の記録、学生の頃に集めた建築雑誌の
切り抜き、今は天国にいる祖母からの手紙…
淡い夢のような遠い記憶が、懐かしい思い出として次々と蘇ってきました。

 

その中に、実家から持ってきたファイルがひとつ。
中からでてきたのは、中学1年生の頃に書いた「将来の夢」という文集でした。
初めて読むかのように少しわくわくしながら自分の名前を探すと、そこには
「将来の夢は建築関係の仕事をやってみたい」
「家の間取りを見るのや物のデザインをするのが好き」
「大きくなったら自分で考えてデザインした家をつくってみたい」
と拙い文字で沢山の夢が書かれていました。

 

高校生の頃には、何となく建築って面白そう、住宅設計の仕事に
就いてみたいと考えていた事は記憶にあるのですが、中学の頃からの
はっきりとした夢だったとは私自身全く覚えていませんでした。

 

思い返せば、人形本体よりもリカちゃんハウスに興味津々だったり、
天井を見上げては「あそこが床だったら…」と空間遊びをするのが好き
だったり、不動産屋さんのチラシに勝手に部屋を書き足したり…
確かに子供の頃からそういう兆しは沢山あったのかもしれません。

 

文集を隣りで覗き見していた息子は、「お母さん、夢叶ってるね」と一言。
その言葉を耳にしながら、遠い昔のあの頃の自分に「あなたの夢は
ちゃんと叶っていますよ。」と伝えてあげたい気持ちになりました。
私たちの会社では、社長の林がよく「強く願えばその想いは絶対に叶う」
と言います。林が発した夢のようなことが数年後、
実際に叶っている場面にも、今まで何度も立ち合ってきました。
それはお客様の夢も同じです。
最初にお会いした時には、「夢なんですけど…」とお話くださったことが、
1年後には日常になっている。
そんなご様子も沢山見てきました。

 

これから私が叶えたいこと、実はまだ続きがあります。
「あの頃のあなたの夢は叶っているよ」と
遠い未来の自分から、いつかまた言ってもらえる日を夢見て。
お星さまに感謝をしながら、その想いを今日もノートに綴ります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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表参道事務所

私たちのもう一つの設計室、表参道事務所は原宿駅からほど近いヴィンテージマンションの
中の一室にあります。
一見とても賑やかな場所のように感じられますが、実際は大通りから一歩道を入ると
周りの喧騒から遠ざかり、落ち着いた静けさに包まれます。

 

部屋の窓を開けると、清々しい空気と豊かな緑の借景が広がっていて、
初めてお越しになった方は「都会の真ん中ではないみたい。」と驚かれます。
表参道というと「オシャレな所に事務所があるのね。」というお声もよく頂くのですが、
実は社長の林がこの場所を選んだ理由はちょっと違う視点なのです…

 

林は寺院の長男なので、神様や暦などをとても大切にしています。
表参道に設計室を設けたのも、一番の理由は明治神宮の凜とした空気を感じられる場所だから。
そのこだわりはとても強く、この場所を見つけるまでは何件も何件も探し歩きました。
室内だけではなく、屋上に登っては周りの景色を確かめ、風の流れはどうか、
空気は淀んでないかなどを細かくチェック。
そして、目の前には明治神宮、右には東郷神社、後ろには神宮外苑と緑に囲まれたこのマンションの
屋上に登った時、直感で「この場所だね!」と即決してしまいました。

 

そんな表参道事務所に、今年も年始からお客様がお打ち合わせにお越しくださいました。
その打ち合わせの前に、ちょっとだけ寄り道して林と明治神宮へ。
年が明けてしばらく経っているにもかかわらず、沢山の方がお参りに来ていました。

 

明治天皇がワインをお好きだったため、今でも日本酒と共に毎年ブルゴーニュのワインが
献納されているとか、直角に曲がる参道の角度は実は90度ではなく末広がりの88度なのだとか
明治神宮トリビアを話しながら境内を歩きました。

 

その中でちょっと可愛い模様を発見!沢山のハート型。
これはハートマークに見えますが、
実は「猪目(いのめ)」と言ってイノシシの目の周りのくぼみの形なのです。
イノシシは火事の時に一番早く逃げると言われており、そこから火除けのお守りとして
日本各地のお寺やお城に装飾されたそうです。

 

そんな散策をしながら本殿へ到着。
しっかりとお客様方とスタッフ皆の幸せをお祈りしてきました。

 

今では素敵なハイブランドが並ぶ表参道。
12月の冬至の日、この道の先からは明治神宮に向かってまっすぐに太陽が昇るそうです。

 

神様や太陽のエネルギーを感じられるこの街で、皆様のお越しをお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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上棟

新築が建ち上がる現場の工事の中で一番私が好きな工程。
それは上棟(じょうとう)です。
上棟とは木造住宅の柱や梁などの骨組みを組み上げ、屋根の骨組みである棟木を取付ける事をいいます。
棟上げ(むねあげ)や建方(たてかた)、建前(たてまえ)とも呼ばれています。

 

その日はお施主様だけでなく、現場の職人さんや私たち設計にとっても特別な一日です。
朝から気合いと意気込みで、皆ソワソワ、ワクワク。

 

棟梁や頭(かしら)をはじめ、沢山の大工さんや鳶職さんが手伝いに来てくれて
現場が賑やかに活気付きます。
そして朝からトンカン、トンカンと柱や梁を組み立てる音が響き渡ります。
まだ仮止めの梁の上を、大工さん達が颯爽と歩く姿は、凛々しく、とても格好が良いものです。
皆で協力し合い、声を掛け合い、みるみるうちに家のカタチが現れてきます。
私達設計士は、ただただ安全とご家族の繁栄を祈って固唾を飲んで見守ります。

 

そして夕刻になる頃には、朝はコンクリートの基礎だけだった所に新しいお家が誕生するのです。
それまでA3用紙の平面図で何度も何度も検討した間取りが、設計者である私たちの目の前に
実際の形となって姿を現す過程を見る事はとても感慨深いものです。

 

昔は上棟が終わるとご近所さんや工事関係者を呼んで、お餅をまいたり、盛大な宴会を開いたようですが、
現代ではそのような儀式をされる方はほとんどいらっしゃいません。

 

それでも、おめでたい事だからと略式の上棟式を行う事はとても多いです。
皆で工事の安全を祈り、無事に感謝し、お家の繁栄を祈る。
お施主様と職人さん方が同じ気持ちで直接接することが出来る、貴重な時間でもあります。
鳶職人さんの中には「木遣り唄」といって、お祝いの唄を歌って下さる方もいます。
その歴史ある深い歌声を間近で聴くと、感動と共に、真摯な気持ちになり身が引き締まります。

 

上棟式は必要ないと全く行わないハウスメーカーも多いと聞きます。
もちろん必ずではありませんが、私はこのような素敵な習慣が必要ないと切り捨てられてしまうのは
少し寂しいような気がしています。

 

沢山の人の手を借りて、みんなが一つの想いを持って家を造っている。
それを感じるだけでも、とても有意義な一日だと思うのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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尺とセンチメートル

棟梁たちと現場で打ち合わせをしている時、
「その幅は尺五寸だから」「ベニヤの厚みは四寸だな」などと普段聞き慣れない
尺や寸という言葉が多く聞かれます。
これは昔から大工さん達に使われているの寸法の単位です。
現代では1尺は30.3cm、1寸は3cmとされています。
木造では今でも、この寸法単位でベニヤや石膏ボードなどの大きさが決められています。
尺貫法は元々は中国から伝わったもので、1尺は肘から手のひらまでの長さが元になっているとか
親指から中指までの寸法であるなど、いわれは色々あるようです。

 

建築では身体の長さを元に考えられた寸法が他にもあります。

フランスの建築家ル・コルビュジェは、人が手を挙げたときの高さを基準に
黄金比を適合させて「モデュロール」という新しい尺度を作りました。

これはコルビュジェがメートル法によって人体から離れてしまった尺度に疑問を持ち、
人が使いやすい寸法にするために考えだしたものです。
日本でもこの影響を受けた建築家の丹下健三が日本人の身体に合わせて
「丹下モデュロール」というものを作っています。

 

人間が使う空間を、身体を元にした尺度で作る。
それは使いやすい寸法を決めるためには、ごく自然なことなのかもしれません。

 

エムズデザインでは階段の手摺の高さや吊り戸の高さ、トイレからトイレットペーパーホルダーまでの
距離や鏡の高さなどなど、お使いになる方の身長やお顔を思い浮かべながら、
どの位置が使いやすいか何度もシュミレーションを行って決めます。

 

設計室では、担当者が巻き尺片手にジェスチャーの様に何かをしている風景を良く見ます。
「何しているの?」と聞くと、「○○様邸のスイッチの高さが低いかなと思って…」
「カウンター越しに窓が開けられるかしら?」など周りの皆も巻き込んで「ジェスチャー大会」は続きます。
図面上だけでは決められない寸法は沢山あるものです。

 

また、プランニングも尺貫法やメートル法にこだわらず、適材適所で寸法を決めます。
「ここの廊下は少し広めにメートルで、収納の中はコンパクトに無駄の少ない尺単位で」
それぞれに良さがあり、それぞれに難点もあるからこそ、用途に合わせてきめ細やかに寸法を検討します。

 

現場で新人さんは皆、よく使う尺単位を必死で覚えます。
ベテラン大工さんに「4尺5寸」と言われて
「…えーっと、えーっと、4尺5寸だから…1365mm!」と頭の中で、必死でミリ単位に変換をしているのです。

 

尺貫法は大工さんとのコミュニケーションの第一歩。
現場をスムーズに進める魔法の言葉のようなものですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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香りを添えて

先日、数年前に新築をさせていただいたお客様のお家にお呼ばれした時のことです。
古材の木で造った玄関の扉を開けた瞬間、ふわーっと心地良い感覚に包まれました。

 

その正体はタイル貼りのエントランスにさりげなく置いてある、
大きなキャンドルから放たれるオリエンタルな香りでした。
お話を伺うと、ご主人様がロンドンを訪れた際に気に入られてお土産に持ち帰ったものだそうです。

 

その柔らかい香りは空間に彩りを与え、センスの良いインテリアも手伝って新築の時には無かった
雰囲気をまとい、そのご家族に似合う素敵なお家になっていました。
建物が私たちの手を離れ、新たな息吹を吹き込まれているのを感じるとき、とても嬉しくなります。
それは大切に育てた娘が結婚して幸せに暮らしている様子を見守る父のような気持ちでしょうか。

 

香りにはとても不思議な力があります。
ある香りを嗅いだ瞬間、昔の記憶や感情が蘇るという経験をされたことのある方も多いかと思います。
子供の時に庭に咲いていた金木犀の香りや母が作ってくれたロールパンの焼きたての香り、
憧れていた人の香水の香りなどどこかで似た香りを嗅ぐと、ふっとその当時の懐かしい感情が
はっきりと蘇ります。

 

エムズの打ち合わせスペースにも、とても良い香りのキャンドルが置いてあります。
こちらは香りにはかなりこだわりのある林の海外からのお土産です。
少し煌めくゴールドのガラスの入れ物に入ったそのキャンドルに灯りをともすとゆらゆらとした
炎の揺らめきと共に甘く優しい香りが広がります。
お客様との打ち合わせのときだけでなく、ミーティングで意見が煮詰まった際などにも
ふっとその香りが漂ってくると、自然と緩やかな気持ちになります。

 

エムズデザインのコンセプトラインのひとつ「profumo」もイタリア語で「香り」を意味します。
はっきりと見える色や形だけでなく、質感や香りなど目には見えない要素が加わることによって
お部屋はさらに印象的で素敵な空間になっていくと私たちは考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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自然の形から…

私は昔からどちらかというと文系の教科よりも数学や物理などの理系の教科の方が好きなのですが、
その理由のひとつとして数式を魅力的に感じるからなのかもしれません。

 

自然界の中には神秘的な数式の法則が潜んでいるものが多くあります。
ひまわりの種の配列や松ぼっくりの笠、ロマネスコの花のつぼみの配列などはフィボナッチ数列の数にそって
成長していると言われています。
フィボナッチ数列とは直前の2つの数の和が次の数になっている数列で隣り合う数の比は次第に
黄金比に近づくという性質を持ちます。

 

最も安定し美しいとされる黄金比は、これまで様々な建築に使われてきました。
有名なのはギリシャのパルテノン神殿やパリの凱旋門やNYの国連ビルなどです。
人間が作る建物に自然の摂理や法則を当てはめる。
昔から人はそうやってデザインに自然の力を借りて来たのかもしれません。

 

学生時代にバルセロナのサグラダ・ファミリアを訪れた時、その地下の資料館で「フニクラ」という
奇妙な紐とおもりのオブジェの様な物を見学しました。
それは建築家アントニオ・ガウディが安定した構造の建築にするために探求した自然の形なのです。
天井から紐で吊り下げた沢山のおもりが描くアーチを逆さまにして曲線の形を決めたそうです。
ガウディ建築の有機的で多様なフォルムは見た目だけではなく、構造的な理由があったのだと知って
その豊かな発想力に驚いたことを今でも憶えています。

 

エムズデザインでも時々デザインに黄金比を取り入れる事があります。
お客様に特にご説明はしなくても、知らない間に心地よいデザイン、美しい空間というように
感じて頂けたら嬉しいなと思いながら、こっそり黄金比を潜ませます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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【設計ラインナップ】
#二重断熱の北欧住宅《モアナチュア》
#高級住宅ハイクラスライン《プロフーモ》
#あなただけのオリジナルを作りあげる《オリジナルス》

 

【地図・アクセス】
#表参道の設計事務所《R&D表参道設計室》
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