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Mina's column

尺とセンチメートル

棟梁たちと現場で打ち合わせをしている時、「その幅は尺五寸だか
ら」「ベニヤの厚みは四寸だな」などと普段聞き慣れない尺や寸と
いう言葉が多く聞かれます。
これは昔から大工さん達に使われているの寸法の単位です。
現代では1尺は30.3cm、1寸は3cmとされています。
木造では今でも、この寸法単位でベニヤや石膏ボードなどの大きさ
が決められています。
尺貫法は元々は中国から伝わったもので、1尺は肘から手のひらま
での長さが元になっているとか、親指から中指までの寸法である

など、いわれは色々あるようです。

 

建築では身体の長さを元に考えられた寸法が他にもあります。

フランスの建築家ル・コルビュジエは人が手を挙げたときの高さを
基準に黄金比を適合させて「モデュロール」という新しい尺度を作
りました。

これはコルビュジエがメートル法によって人体から離れてしまった
尺度に疑問を持ち、人が使いやすい寸法にするために考えだしたも
のです。
日本でもこの影響を受けた建築家の丹下健三が日本人の身体に合わ
せて「丹下モデュロール」というものを作っています。

 

人間が使う空間を、身体を元にした尺度で作る。
それは使いやすい寸法を決めるためには、ごく自然なことなのかも
しれません。

 

エムズデザインでは階段の手摺の高さや吊り戸の高さ、トイレから
トイレットペーパーホルダーまでの距離や鏡の高さなどなど、お使
いになる方の身長やお顔を思い浮かべながら、どの位置が使いやす
いか何度もシュミレーションを行って決めます。

 

設計室では、担当者が巻き尺片手にジェスチャーの様に何かをして
いる風景を良く見ます。
「何しているの?」と聞くと、「○○様邸のスイッチの高さが低い
かなと思って…」「カウンター越しに窓が開けられるかしら?」
など周りの皆も巻き込んで「ジェスチャー大会」は続きます。
図面上だけでは決められない寸法は沢山あるものです。

 

また、プランニングも尺貫法やメートル法にこだわらず、適材適所

で寸法を決めます。
「ここの廊下は少し広めにメートルで、収納の中はコンパクトに無

駄の少ない尺単位で」
それぞれに良さがあり、それぞれに難点もあるからこそ、用途に合

わせてきめ細やかに寸法を検討します。

 

現場で新人さんは皆、よく使う尺単位を必死で覚えます。
ベテラン大工さんに「4尺5寸」と言われて
「…えーっと、えーっと、4尺5寸だから…1365mm!」
と頭の中で、必死でミリ単位に変換をしているのです。

 

尺貫法は大工さんとのコミュニケーションの第一歩。
現場をスムーズに進める魔法の言葉のようなものですね。