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物語へつづく小さな扉 ― 私の憧れだった“ヌック”のお話し

2025/12/23   Posted by:mscp_admin カテゴリー:ms_no_miryoku

子どもの頃、私は「ヌック」という言葉を知りませんでした。
けれど、お友達のおうちにあった、あの小さくて秘密めいた空間…

 

「ヌックは絵本を読む場所」。
それは小さな私にとっての憧れの場所でした。
自分の家にはそんな空間はなかったけれど、心のどこかでずっと、同じような場所が欲しいと思っていました。

 

大人になった今でも、その憧れは心の奥に残っています。
小さな頃から大事にしている絵本たちをずらりと並べて、
いつか部屋の一角に小さな図書コーナーをつくることが密かな夢です。

 

どうしてあんなに絵本が好きだったのか。
それは大人になってから、ようやく分かった気がします。

 

まず、ちょっと硬い表紙の質感やわくわくする色使い。
ページをめくるたびに広がる独自の世界観。
私は登場人物の声を一人何役も演じ分け、
読み終わったあとは、だいたいその物語の中に入り込んでいたように思います。

 

絵本は私にとって宝物。
お気に入りの絵本を何冊も枕元に積んで眠りにつく夜
ものすごい幸福感に包まれていたのではないでしょうか。

 

物語の先を空想し、続きを勝手に作り上げてみたりもして。
想像力を自由にふくらませ、書き手の思いに素直に没入していく。
そんな時間がたまらなく好きでした。

 

私が通っていた幼稚園では、定期的に本屋さんが絵本を売りに来てくれる特別な日がありました。
すずらん組のお部屋に並ぶ長いテーブルに、福音館書店の絵本が山のように積まれていて、
目移りしながら、どれを選ぶかが本当に特別な時間でした。

 

「3匹のヤギのがらがらどん」「ブレーメンの音楽隊」「ぐりとぐら」「スイミー」、、、
心に残る名作はたくさんありますが、
特に好きだったのは「しろいうさぎとくろいうさぎ」。
何度も何度も「読んで」と母にお願いした絵本。
自分で読めるようになってからも繰り返し読んでいたと思います。

 

ときおり悲しそうな顔をする黒いうさぎと、それをそっと包み込む白いうさぎ。
(私の私による配役はいつも決まってくろうさぎ)
不安がやさしくほどけていく結末は、何度読んでも変わらない安心感があり、
きっとそれが私を惹きつけてやまなかったのだと思います。

 

私にとって、「ヌック」は絵本を読む憧れの場所そのものです。
こちらのお宅にも小さなお子さまがいらっしゃいます。

 

もしこのヌックが、不思議の国のアリスに出てくる木のように、
絵本を読みながらそのまま眠りにつき、物語の世界に入り込む扉のようだったら…
そんなことを想像すると、とても素敵だなと胸があたたかくなります。。
思わずひとりでそんな空想を膨らませてしまうヌックです。
ご家族にとって特別な居場所となりますように…。
ako

 




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